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競馬界の一番切ない週末

今年も2月の末がやってきた
何人もの騎手と調教師がキャリアを終える切ない週末
競馬場で繰り広げられる胴上げの儀式が目に浮かぶ
送り出す後輩たちの心中やいかに

桜の花はまだ咲かないのに
次の世代の騎手や調教師は3月初めにデビューを果たし
厳しい勝負の世界はひとときも休むことを知らない
生き物たちは毎日寝起きし活動を営むし
牧場ではいよいよ出産ラッシュを迎えるだろう

私たちもそろそろ暑いコートを一枚脱ごう
来るべき若い勝負師達の志を汲んで
彼らの真っ直ぐな魂に負けないように
彼らのひたむきな心に向き合えるように

ずっと長く戦っている者達の曇らない心に
もう一度襟を正して立ち向かえるように
冷たい風に向かって立つ無垢な心の生き物に
恥ずかしくない行いができる人間であるように

それをずっと長く続けてきた人々の行いを少しでも知っていることを
少しでも自分の糧にしていくことが出来るように

応援するのは大井の馬、大井の人(2013川崎記念)

ハタノヴァンクールが川崎記念を勝ちました。この馬は大井のジャパンダートダービーを勝っているので、とても嬉しくなるのです。

ホームの競馬場はどこ?と聞かれると、私は中央なら府中、地方は大井と川崎が半々くらい、と答えます。それだけに大井で行われるジャパンダートダービー(と東京ダービー)の活躍馬の行く末は、とても気にしているのです。つい先日もグレープブランデーが東海Sを勝ちましたね!あれも嬉しかった。

そしてハタノヴァンクールの背中にはやっぱり四位さんが似合うと思うのです。東京大賞典ではやむなくウッチーに乗り替わりになってしまいました。それでもウッチーを確保できるところがこの馬の持って生まれた強運なのかなぁ、と思いました。大井の2000mをこれ以上安心して任せられるジョッキーはいない。

そして四位さんが戻ってきて、中央できっちり勝ち星を上げてから(←ここ重要^^;)の交流重賞。やっぱり息のあったコンビはやってくれました。ここ数年の川崎記念は強い馬の公開調教レースの様相を呈していましたが、彼らが揃って引退してしまい、ダート中長距離路線は戦国時代となってほしいものです・・・。3歳時代、伏竜S、端午Sと連勝した時には日本ダービーの方に行ってしまわないかとヒヤヒヤしましたが、王道JDDにちゃんと出て勝ってくれたカワイイお馬さんです。

もちろん帝王賞も頑張って欲しい。さあこれから、だったゴルトブリッツのようなような最期は可哀想・・・。でもね、あのとき大井競馬場ではゴルトブリッツのために献花台をもうけたんです。比較するのはどうかと思いますが、先日のアルジェリアのテロで犠牲者に日本人も外国人も区別はない!と仰っていた社長さんの顔が浮かびました。志を同じくするものがその半ばで倒れるのは、悲しいことです。

さて、一方のマイル路線、根岸Sの勝ち馬が大きい骨を折って残念なことに戦線離脱、2,3着の馬もGⅠではどうなのか?と言った感じ。またまた誘導馬・サクセスブロッケンが一番気合の入った本馬場入場、なんてことにならなければいいのですが。ちなみに根岸Sの日に競馬場でブロッケンくんを探しましたが見当たりませんでした。現役と同じローテを組むのは危険と判断してお休みだったのでしょうか。

(明日は府中!須貝センセんとこのあの娘のデビューを見てくるよ)

おもい(2013AJCC)

「やっぱり内に入れると伸びますね」
下馬した時にはそう言うだけで精一杯だったのかもしれない
何も厩務員さんに怒りをぶつける必要を感じなかったのだろう
一旦急ブレーキをかけた馬を再加速できるほどに仕上げてくれたスタッフだから
自分は沢山の人からの最後のバトンを渡されて乗っていることを知っているから
みんなみんな大切な仲間だから

おそらく早い時点で萩原先生も拓ちゃんもハラを決めていたはずだ
「ならぬものはならぬのです」
3万円を叩きつけての異議申立ては、おそらくレース後まもなくだっただろう
なのに、審議ランプが付くのがあまりに遅かった
確定もしていない、審議でもない、ファンにとって空白の時間が長すぎた

その時何が起こっていたのだろう
最初は審議入りさえ認められなかったのだろうか
ファンには全くわからない

新ルールでは「競走馬が実際に見せたパフォーマンスを優先する」と
競馬場内では繰り返しVTRを流しファンへの周知を図っている
しかし、金が賭けられている実際のレースでの運用を見るのが一番わかり易い

ダノンバラードが加速して内へ切れ込んでいく
トランスワープが大きく手綱を引かれ、口を割ってしまう
ゲシュタルトもつっかえる

1着になった馬はこれまでもツキがあまりなくて
今回も後味の悪い勝利になってしまった
勝った馬を悪者にするのはあまりにかわいそうだし、意味が無い

言葉の言えない馬の代わりに、小さな言葉を集めよう
大好きな競馬をもっと楽しむために、おかしいと思うことをおかしいと言おう
納得のできないことが起こったら、それぞれが正当と思う手段で訴えよう

その代わり
制裁を受けた騎手が戻ってきて素晴らしい騎乗をしたら、素直に素晴らしいと褒めよう
不利を受けた騎手たちが大きいレースを勝ったら、いつもの二倍の声援を送ろう

そしていつもいつも、主催者側を見張る態度を忘れないでいよう
正しいものに対して目を開こう
美しいものを感じる心を磨いておこう
もっと競馬が深くなるように
もっと競馬が楽しくなるように
一人ひとりの思いがやがて、大きな流れになることを信じて

目撃者(2012東京大賞典)

9レースに向かう馬がパドックを後にしても、
そこにいるほとんどの人が場所を動かなかった

暮の大井競馬場は珍しく、暖かく晴れて
私はこの日で引退する2頭のこれまでの行いの良さに感謝した
いつもは足元からくる冷えと容赦無い海っぺたの冷たい風が今年はない
それだけでも、観客と馬たちはフリオーソとボンネビルレコードにお礼をいうべきだ

待っている人たちにもそれほどの感傷はない
元々競馬は楽しいものだし、ビッグレースはお祭りの面もあるのだから

やがてメインレースに出走する馬がやってきた
フリオーソを引く二人は、今日下ろしたばかりのような三つ揃いのスーツだ
ボンちゃんは厩務員さんに甘えるかのように首を傾けている
彼らが前を通るたびたくさんの人が何枚も何枚も写真を撮る

騎乗命令がかかるとフリオーソはパドックの中央部で騎手を乗せる
これまでに何度も見た、そしてもうこれからは見られない光景だ
川島調教師が4回、首筋を叩く

フリオーソの戸崎騎手、ボンネビルレコードの的場騎手に声援が集中する
ボンちゃんが的場さんの横断幕の前を通り過ぎた光景は、私をぐっとさせるに十分すぎた

返し馬、いつもはさっさと馬を流してしまう的場さんが、珍しく長いダクを踏ませる
彼らは何を話していたのだろうか?
腰を高く浮かすいつもの的場さんと、おとなしく言うことを聞くボンちゃん
方向を変えてボンちゃんがやっと駆け出した時、誘導馬はもう馬場を後にするところだった

最終レース終了後の引退セレモニー
それぞれの最後の戦いを終えて、彼らがもう一度ゼッケンを付けて馬場に姿を表した
的場騎手の「ほんとうにいつも一生懸命頑張る馬でした」
彼の言葉にもいつになく強い調子が含まれていた
戸崎騎手がインタビューの途中で言葉に詰まった時、
彼の肩を叩いて励ましたのはボンネビルレコードの馬主さんだった
ワンツーフィニッシュもあった2頭、やっぱりここはあったかい地方競馬だ

関係者と一緒の記念撮影、
戸崎騎手は少年のようにまっすぐにフリオーソに駆け寄り背中に乗った
ボンネビルレコードは本当にたくさんの関係者と一緒に記念撮影
長い長い引き手の馬の隣に的場さん
そしてファンが作った2枚の横断幕も一緒に写真に写った

マスコミの撮影が終わると彼らはずずずいと外ラチに向かって近づいて
ファンのための撮影会が集まった
途中、戸崎騎手が右腕を上げた
フリオーソの背中から伝わる思い、そして自分の思い、
たくさんの人が残っている競馬場の光景が彼にそんな行動を取らせたのだと思った

最後に関係者が、的場さんや戸崎さんは特に深いお辞儀をしてセレモニーは終了した
フリオーソには種牡馬(スマートファルコンと同期デビューだ)、ボンネビルレコードには誘導馬
それぞれ新しい仕事が待っている
どうか2頭ともが新しい仕事に上手く馴染み、これからも長く競馬ファンの心を支えてくれますように
今まであなた達がいたから私たちは頑張ってこれたのだから

そしてこの日上位を占めた馬たちが、彼らに恥ずかしくないレースをして
これからのダート中長距離路線を引っ張っていってくれますように

皇帝は鉄人を乗せて(2012中山大障害)

久しぶりに出走表がフルゲートで埋まったことに拍手
競走除外になった馬が大事に至らなかったことに拍手
悪天候の中、遠方からもたくさんのお客さんが競馬場に足を運んだことに拍手

最終障害を飛んでからも、私はまだ勝負が見えなかった
急な坂を駆け上がって、マジェスティバイオが止まって見えた
ガッツポーツをしながら先頭でゴールしたのは,熊沢騎手とマーベラスカイザー
次々にゴールに駆け込んでいく馬たちを見ても,私はしばらく夢の中にいた

まるで荒野のようなバンケットの坂とカーブをクリアする馬たちに拍手
一番の見せ場である大きな障害飛越のあとに場内に響く拍手に感謝
小川を飛び越えるような水壕で,大きなしぶきが上がらなかったことに拍手

障害に乗る騎手なら誰でも勝ちたいレース,中山大障害
デビューして20年以上の熊沢騎手,怪我をしても,怪我をしても障害をやめなかった
中山大障害を勝ちたい・・・強い思いが彼を支えていた
それを勝ったら障害をやめてもいいと思うほどその思いは強かったのだ

競走中止をした馬がいなかった馬がいなかったことに拍手
頑張った馬や騎手たちを熱い障害ファンが心から祝福したことに拍手
諦めないこと,ずっと思い続けていることを教えてくれてことに感謝

レースの後,熊沢騎手は障害騎手であり続けることにしたと報道された
こんな心変わりなら何度されたって構わない
これからも,障害で,そして平地でそのガッツをみせてほしい

表彰式のとき,これまでに見たことがなかったような笑顔を見た
そして翌日の障害レースでは落馬して競走中止になった
なんとも彼らしい週末ではなかったか

だから彼は鉄人と呼ばれ,今まで過酷な職業で20年以上やってきたのだ
皇帝はそんな鉄人の手によって即位し,これから帝位を守る立場になる
しかし彼らは攻めの姿勢を崩すことはないだろう

落馬を恐れず,故障を恐れず,しかしそれ以上に周りへの感謝を忘れず
これからも鉄人はキャリアを重ねていくだろう
まだ4歳の,若い皇帝が彼の活躍を支えるひとつの力である

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